システム開発が失敗する3つの理由

システム開発は大きなコストがかかるだけに、絶対に失敗したくないものです。
しかし、日本でも訴訟数は多く、トラブルは後をたちません。
「お金をかけたのに、使いづらいものになった!」
「こちらの意図しているものが出来上がってこなかった」
ということがおきてしまうのは、なぜなのでしょうか?
イリテクもWEBシステムの開発を行っておりますが、これまでの経験から失敗するであろう理由をまとめてみました。
目次
1.要件定義の段階でしっかりつめていない
要件定義とは、どのようなシステムを作るのかを書いた仕様設計書のことです。
開発が進んだ段階での変更は時間と費用がふくらみます。開発が進んでテストの段階で「こんなはずじゃなかった!」と騒いでも後の祭りです。
だからこそ、最初の要件定義の段階で完成イメージをすりあわせることが最も重要です。ここで8割決まります。
イリテクでも開発に入る前に、見た目のイメージと動きがわかるような画面設計書をつくってすり合わせをしています。
2.担当者が社内で意見を通せない
経営感覚のない担当者がついてしまうと、いくら開発側が相手を思ってコストパフォーマンスの高い案をだしても通りません。「それは既に社内で稟議がおりているから」「昔からこうなっているから」「いまと同じにすべきだ」というように、合理性よりも、当たり障りのない選択を優先させてしまう担当者がいます。
いくら、優秀なコンサルタントをつけたとしても、社内でやり方を変えられないなら意味がありません。提案したものが受け入れられないのなら、そもそも依頼すべきではありません。無駄金になります。
たとえば、複雑で大きなシステムだと、場合によっては帳票に線をひくだけで数百万かかることもあります。経営者がみれば「それならやめる!」という判断になるはずです。
米国では経営トップがシステムプロジェクトの指揮をとることが多いそうです。経営陣は担当者にまかせっきりにしないこと、担当者は開発会社にまかせっきりにしてはいけません。
3.パッケージシステムを選んだのにカスタマイズしすぎる
システム開発には大きく分けて、スクラッチ開発と、パッケージシステムをカスタマイズして開発する方法があります。
スクラッチ開発…いちからすべてを開発することです。はじめから設計できるため、要望にそったシステムが完成しやすいです。しかし、工数が大きく費用がかかるというデメリットがあります。
パッケージシステム…既存製品のこと。既に販売されている既存製品の中から、自社で使えそうなものを選びます。不足している機能があれば、その部分だけをカスタマイズして使います。
コストだけで言えばパッケージシステムを使う方が安く抑えられます。そのため、大規模なシステムになるほど、パッケージが選ばれます。
ひとつめの問題はパッケージシステムを選んだにも関わらず、カスタマイズしすぎてコストが膨らむということです。これでは、コスト削減のためにパッケージを選択したのに本末転倒です。
パッケージを選んだのなら、基本はパッケージに合わせましょう。人はなれた作業を変えることを嫌います。それが非効率なことだとしても、それまでのやり方を変えることには反発します。
しかし、パッケージシステムは多くの企業で導入され、日々アップデートされている、いわば完成品です。これを無理やりカスタマイズするよりも、素直にそのやり方を学んで使ったほうがいいです。パッケージをカスタムしすぎるのは、無理が重なって使いづらいものになります。
まとめ
発注者は、スムーズな依頼をするために
「誰がどのような時に使うのか」
「ほかのシステムとの兼ね合い」
「いつまでに必要か」
「どのくらいの予算があるか」
などをまとめておきましょう。
また、システム開発会社にまかせっきりにしないことです。
開発を依頼する目的はシステムを完成させることではなく、業務を効率化したり、売上をのばすことです。どのような課題があるのか、どうすれば改善することができるのかを、開発会社と徹底的に打ち合わせしましょう。開発会社にまかせっきりでは決していいシステムはできあがりません。
システムを使う側となるユーザーが要望を明確にし、一緒になって開発していくというスタンスでなければ、有益なシステムは完成しないでしょう。
システム開発を成功させるためのノウハウについては、下の本が勉強になります。発注者も開発者も読んでおいて損はありません。
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