脱・レンタル言葉!人を動かすには「自分の言葉」で「教えたいこと」を話す

何かを伝えたいと思った時、つい頭に浮かんでくるのはどこかで聞いたような言葉ばかり。自分で話していても、うまく伝えられている気がしない、そんなことはありませんか?
実は、自分の言葉で相手に伝えるにはコツがありました。それは、「教えたいこと」を話すということだったのです。
「教えたいこと」はなにか
例えば映画をみて、それを人に教えたい場合、おもしろかった、感動した、怖かった、よかった、迫力があった。このくらいしか、感想がでてこない、という方は多いのではないでしょうか?
そこで、「この映画のことを話そう」ではなく、「この映画について、教えたいこと、は何か?」という問いかけをするといいそうです。
たしかに、こうすると視点が変わって、映画全体のことを話すのではなく、それを人に伝えたい!と思ったポイントに絞って考えられます。そうすると、もっと具体的ないいたいことがでてきます。
同じように著者が小学生に対して、夏休みの作文を書いてもらった時に、夏休みの作文を書こう、というとなかなか筆が進まないそうです。そのときに「夏休みのことで、教えたいことは何?」と質問を変えると、次々と作文ができあがるそうです。まさにマジックワード。
これ、すげぇんだよ!を頭につけてみる
「これ、すげぇんだよ!」を頭につけて話そうとすると、すげぇポイントを話さなくてはなりません。そうすると先程の映画のように、ポイントを絞り込めます。実際には「これ、すげぇんだよ!」と話すのは頭の中だけでもいいと思いますけど…。
とある、化粧品会社の研修でドラッグストアの店頭で使う「香りつきマスカラ」のPOPを作成するという演習でのお話。
マスカラを担当されている若い女性社員の方が書いたPOPがこちらです。
「ラベンダーの香りが3〜4時間持続!」
「まばたきをするたびに、ウキウキ気分に♪」
いかがでしょうか?例えば、友人との会話の中で
「このマスカラ、すごいんだよ!ラベンダーの香りが3〜4時間持続するんだよ」
などといったら、なんだか、うさんくさいテレビショッピングみたいです。違和感があるのは、本当に「すげぇ!」とは思っていないからです。そこで、「飲み会の場で友人に「これ、すげぇんだよ!」と紹介するとき、なんて説明しますか?」と伺いました。すると、彼女は少し考えてから「合コンの2次会で使えるかも(笑)」と言いました。
その結果、書き直してもらったPOPがこちらです。
「合コンの2次会、このマスカラで接近戦に持ち込めます」
いかがでしょうか?よっぽど、へぇ!おもしろそう!試しに一度、使ってみようかな(笑)と感じるのではないでしょうか?
同じマスカラでも言葉一つで伝わり方が違いますよね。同じように友人に話すつもりで、教えたいすげぇポイントを、自分なりの視点で考えれば、自分の言葉がでてきます。自分が本当に伝えたいことをピンポイントで相手に伝えられて、それで相手も心が動いてくれたら、こんなに嬉しいことはないですよね。考えただけでワクワクします。
以前、いろんな業種の経営者が集まる立食パーティのような場で、こんな方に出会いました。雑談として、その方にこれからどんな仕事をしていきたいと思っているのか聞いたら、こんな答えが返ってきました。
「私は、世の中に貢献できれば、それでいいんです」
「常に弱者の味方になる、そんな人間を目指しています」
たしかに、崇高で受け入れられやすい言葉かもしれません。これらを聞いて、正面から反対する人はあまりいないでしょう。でも、ぼくはこの言葉を聞いた時に、血が通っていないと感じました。他人の顔色をうかがって話しているようにしか思えず、どこかで聞いたことのあるような耳ざわりのいいフレーズすぎて、本音で話しているとは到底思えなかったのです。
「自分の言葉」で人を動かす
いわゆる”きれいごと”では心に響きません。いっていることは正しいことなんだけど、なぜかしっくりこない。腑に落ちないことってありますよね。それは同じように、借り物の言葉で話しているからにほかなりません。
今度から「自分が教えたいことは何?」と考えて話すことを試してみようと思います。
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