日本でイノベーションが起こらない本当の理由/未来に先回りする思考法

日本でイノベーションが起こらない理由→イノベーションが起きるだけの必要性がないから。というメタップス創業者、佐藤航陽さんの本を読んで妙に納得しました。
「何十年後にこうなる」という未来予測の結論のみを知ったところで、そこに至るまでのプロセスがわからなければ、一切応用が利きません。
しかし、もしも社会が進化するパターンを見抜いていれば、状況が変わっても未来を見通すことが可能になります。
そのための汎用的な思考体系をお伝えするのが本書之テーマです。
Amazon内容紹介より
今の日本社会にはイノベーションが起きるだけの必要性がない
シンガポールは、外資や富裕層を誘致することで経済を成長させ、金融やテクノロジーにも国として積極的に投資し、アジアのなかでも極めて高い経済成長率を誇ってきました。彼らがそれだけ国としての競争力にこだわるのは、マレーシアと常に緊張関係にあるからです。水はマレーシアからの輸入に依存し、時刻の面積は東京23区とほぼ同じサイズと極端に小さく、人口も約600万人しかいません。時刻に市場がない不利な環境の中で、隣国からの圧力に対抗するためには、経済成長しかありませんでした。この生存への「差し迫った必要性」が今のシンガポールをつくり上げています。
逆にイノベーション創出が叫ばれて久しい日本は、他国からの圧力もなく、自国の市場もそれなりの規模があります。イノベーションをする「差し迫った必要性」が日本社会には存在していないのです。だからこそ、仮にイノベーティブなものができたとしても、今の日本において普及するかどうかはわかりません。
ではなぜ経済成長を遂げているアメリカからイノベーションが起こるのか。その理由として、佐藤さんは国が危機感をうまくコントロールしているからだといいます。移民を受け入れ、異なる人種、言語、宗教をひとつの国に収めることは危機感や競争力を高めるために有効な施策であると。
逆に日本は同一民族、同一宗教、同一言語、まわりと同じであることが前提の文化になっていて、危機感とはほど遠い現状があります。いまのテクノロジーで十分満足している人が多いのかも。そこから無理やり、これはすごいイノベーションだ!というようなモノを考えてつくりだすのは難しい。
そもそも日本でイノベーションが必要なのかどうかもわからなくなりました。たしかにぼくの場合で考えても国内市場だけで十分食べていけます。だからこそ、グローバルなプロダクトが生まれにくいんでしょうけど。どうしても国内で成功させて海外で…という考えになってしまいますよね。
佐藤さんの本はこの他にも、未来を読むための知恵が書かれていて、読み物としても面白いです。
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