「ひとりで何でもできるエンジニア」はどう生まれるのか

「スタートアップベンチャーはスーパーエンジニアを求めるけどエンジニア界隈と起業家界隈で想像しているスーパーエンジニアの定義が違う件」という記事が話題です。
「ひとりで何でもできるエンジニア」は存在しないと思った方が良い
起業家の方が知らない側面として
現在バリバリ活躍しているエンジニアのほとんどが得意領域を持っていて
それ以外の分野については出来る人であっても「平均点以上」ぐらいの活躍しか出来ないということです。
そして優秀なエンジニアの方はそのことをよくわかっています。
たまに化け物みたいな化け物がいて物理からインフラからアプリケーションからUI/UX
ネイティブアプリ開発からwebマーケティングに資産管理まで全部出来ちゃう人もいますが
その人を望む事は「年収1000万の人と結婚したい女」コピペ並みの高望みだと思っておいた方が精神衛生上よろしいかなと。
たしかに数は少なく、そして見つかったとしても企業に所属させるのは難しいのではないかと思います。そういったスーパーエンジニアは、自分でなにかをはじめて好きなようにやっている人が多いからです。
目次
フルスタックエンジニアはコスパがいい
フルスタックエンジニアはコスパ最強です。自分1人でプロダクトをつくれるので、誰かに頼る必要がありません。デザインも設計も企画もプログラムも自分で自由に組み立ててつくっていける。だからこそ、自分でプロダクトをつくっている人達が多いのだと思います。
また受託で受ける場合も、ディレクターがいて、デザイナー、プログラマー、インフラエンジニアをまとめながらすすめるプロジェクトに比べて、これらを1人で受けられるメリットは大きいです。1人が請け負ったほうが、連絡のやりとりコストが要らないですし、意思疎通ミスも起きず、統一性も保たれます。つまり、フルスタックエンジニアが受けるとコスパがいい。
デザインスキルについて思うこと
デザインは数をこなすしか成長する道はありません。何度も何度もつくってデザインパターンを覚えて、ボキャブラリーを増やしていくこと。素晴らしいなと思うデザインをまねてつくってみる、勉強してみること。ここが独立してからデザインをはじめると難しいところで、企業に属していればデザインに対しての社内のレビューがあって、最初は先輩デザイナーにボロカスいわれることで成長していきます。客観的にみて論理的なアドバイスをもらえるからこそ、改善していけます。
分業化しているケースがほとんど
いまは分業化が進んでいてインフラやプログラミング、デザイン、フロントコーディングなど別れていてそれぞれの専門分野だけに特化している人も多いですね。
昔はこんなに明確に別れてなくて、デザイナー、プログラマーくらいだった気がします。コーディングはデザイナーもプログラマーもやってました。フロント側の技術がすごいことになってきてからは、これは全部をフォローできないぞ、ということで分かれていきました。
昔ほど、フルスタックエンジニアが育ちやすい環境ではないかもしれません。
フルスタックエンジニアはどう生まれるのか
そもそも、フルスタックエンジニアと呼ばれる人たちは「何でもチャレンジしてみる人」が多いですが、すべては必要性が前提としてあります。
いろんな案件があって、「これ、できる?」と聞かれた時に「やったことないけど、たぶんできると思います」と答えて自分の仕事としてこなしていく人は経験値がたまり、自然に何でもできるエンジニアになっていきます。必要性があって、いろんなことを学んでいくと。
未知の分野でも調べてやってみる、ぼくも昔は小さな制作会社にいて「やってみます」と答えて、苦しみながら課題を乗り越えてきた記憶があります。知らない分野はできるかどうか、そしてどのくらい時間がかかるのか、どんなリスクがあるのかもわからない状態から進みます。
そして、いろんなことをやった分、失敗も数多くありました。クライアントからのクレームもありましたが、それも含めて成長の糧になります。クレームを受けたくないからこそ、なぜそうなったのか考えて次からは失敗しないようになります。
それらを乗り越えて身につけたものが改善を繰り返され、残ったものがスキルとして身につくのだと思います。結果的にいろんなことをやっていくと、全てがつながり、大抵のことは自分でできるな…というエンジニアができあがります。
つまり、フルスタックエンジニアを雇うのではなく、何も知らない新人にいろんなことを任せて社内で成長を見守れば、フルスタックエンジニアになる可能性が高くなります。会社は失敗する損失と成長するまであたたかく見守る必要がありますけれど。
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