ハッキングマーケティング、世界はソフトウェアでつくられている

世界はデジタル化し、あらゆるモノがコンピュータとつながり、私たちはスマホで情報を手に入れています。
そして、デジタルは何で作られているかといえば、ソフトウェアで作られています。忘れがちですが、Googleの検索だってプログラムで作られたソフトウェアですし、スマホもそうです。
ソフトウェア開発者がこれまでに書いたソースコードは1兆行を超えるだろうといわれています。それらのソフトウェアが幾重にもコピーされて、あらゆる端末にインストールされていることを考えると、世界はソフトウェア・デジタルにのみこまれているといえると思います。
今回紹介する本は「ハッキングマーケティング」。ソフトウェア開発で使われてきた手法をマーケティングにも活かせないだろうか、という視点でアイディアが紹介されています。
これまでにも、デジタルマーケティングの戦略や戦術に関しては、さまざまな優れた書籍が出版されてきました。そうした戦略をすべて結びつける「糸」として、マーケティング・マネジメントの重要性が増しています。しかも、購買活動の隅々までデジタルが絡む、変化の速い世界に対応するため、すばやく適切な施策を創造し、その中でイノベーションを起こさなければいけません。そこで本書では、デジタルのスピードを先導してきた米国IT業界の思想(アジャイル、リーンなど)をマーケティングに取り入れ、現場の業務とマネジメントを改革し、イノベーションを生み出す手法を解説します。
Amazon内容紹介より
目次
ハッキングマーケティングとは
マーケティングをハックする…というわけではありません。
facebookのザッカーバーグはハッキングについてこう答えています。
「ハッキングとは、何かを素早くつくること、あるいは可能性の限界を試すことを意味する」と。
また「ハッカーは、すべての正解を一度に求めようとするのではなく、できたところから公開し、少しづつ反復して学ぶことにより、長い時間をかけて最高のサービスを築いていこうとする」ともいっています。
ここでいうハッキングは継続的な改善と反復が行われる創造へのアプローチであると著者は書いています。
マーケターはソフトウェア開発者ともいえる
例えば、Googleアドワーズで広告をだそうとするとき、マーケターはGoogleのツールを使います。キーワードや予算、ABテストなどを行います。
マーケターは見込み客をどのようにカテゴリー分けし、どのような働きかけを行うかを定義する。一般的には、「もしこれが起きたら、こうする。起きなかったら別のことをする」といった「もし…だったら」のリストを順序立てて作る。データには、見込み客の居住地域やウェブサイトを訪れた回数、分類されたセグメントなど、多くの変数があることだろう。それらに基づいて、撮るべき対応を分岐させていく。
というように、まさにプログラムを作るのと同じようなことをしているのですね。ソースコードで書いているか、ツールを使っているかの違いだけしかありません。
このような状況から、ソフトウェア開発で使われてきた手法をマーケティングにも応用しようということが書かれています。
スプリント・アジャイル・リーン
本書ではソフトウェア開発で取り入れられてきたスプリント・アジャイル・リーンという考え方がひとつひとつ紹介されています。
これまではウォータフォール型の開発で半年〜数年かけて作っていましたが、それでは市場の変化スピードに対応できません。そこからアジャイルやリーンという考え方が生まれ、小さく作ってテストをして市場の反応を見ながら、ピボットを行い開発を続けていく手法が一般的になりました。マーケティングでも同じように、小さなタスクでテストを繰り返した方がいいと書かれています。
まとめ
この本は、ソフトウェア開発でのリーンやアジャイルという手法を詳しく知らない方には横断的に情報がまとめられているので理解に役立つと思います。本書では著者も、マーケティングについての新しい可能性を示しているものの、そのまま使えるわけではないと主張しています。
銀の弾丸はありません。企業によって状況は違いますので、この本をヒントにして使えるところをカスタマイズして取り入れていきましょう。
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