iOSアプリ・Webシステム開発のイリテク

HOME > Mac・Apple > 「Think Simple」アップルから学ぶ熱狂的哲学10個の教え
2012.11.26

「Think Simple」アップルから学ぶ熱狂的哲学10個の教え

このエントリーをはてなブックマークに追加

複雑とシンプルは相反するもの。ともすれば複雑になってしまう物事をシンプルにすることで、どんな効果があるのか。シンプルの熱狂的信者であったアップル(主にスティーブ)から学べることは多いでしょう。

今回はKindleではじめて購入した本「Think Simple ―アップルを生みだす熱狂的哲学」について琴線にふれた内容をまとめました。この本を読めば、あなたの中にある「シンプル」の意味が変わることでしょう。

SPONSOR

1. Think Brutal 容赦なく伝える

はじめて、著者(アップルの広告代理店)がスティーブ・ジョブズに会ったとき、こう言われたそうです。「君たちの作ったTVコマーシャルは良かったよ、でも紙の広告はクソだった」と。それも、とても親しげな笑顔で。

けれど著者はその言葉に悪意を感じませんでした。彼は単純に著者に対して素直なのだと分かったからです。素直さはシンプルであり、あいまいな言い方は複雑になります。

しかし、この素直さをいつでも実行できる人はほとんどいません。状況によって正直でいることは苦痛になります。私たちは他人の感情に気を配りたいと思うし、空気を壊す人間にはなりたくないと思うからです。

しかし、スティーブにはそれは関係なく、相手が敵でも友人でも真実は真実で変わりないし、自分の意見は自分の意見で変わりませんでした。ビジネスにおいて、複雑さは余計な時間・コストがかかるだけだということです。

とくに、人を不快にさせたり、陰で悪口を言われたりすることがあっても、もっとよくできることが分かっているときは、これでいいかと自分を納得させてはなりません

2. Think Small 少人数で取り組む

アップルでは「考えることは大きく、それ以外は小さく」を奨励しています。

あなたは、出席者の多い会議に参加したことはないでしょうか?では、もしその参加者の数が半分だったら、話が脇道にそれたり、収拾がつかなくなる事態を避けれるのではないでしょうか?

アップルでは会議に参加する人数が5人程度と極端に少ないそうです。ある日、会議の席にアップルの一人として知らない女性が座っていました。時間通りにスティーブが会議に入ったとき、一同を見回して「君は誰だ?」と訪ねました。

彼女が「今回のプロジェクトに携わっているので、参加するようにいわれました」と答えると、「この会議に君は必要ない、ご苦労様」と追い出されたそうです。

参加者の数が増えれば、複雑さも席に座らせることになります。シンプルを守るには、参加者の規模も守ること。そして部屋にいるものはすべて理由を持っているべきであり、情けで招待するようなことがあってはなりません。プロジェクトの成果の質は、そこにかかわる人間の多さに反比例します

3. Think Minimal ミニマルに徹する

ジョブズがアップルを追い出されて、戻ってきた時、アップルの製品ラインナップは大きく増えすぎていました。あらゆるユーザーに応えるため、あらゆる数の製品を作り出していたのです。

ジョブズはこれらのラインナップをシンプルにし、4つに絞りました。ノートブック、デスクトップをそれぞれ消費者向けとプロ向けの2つのみです。ユーザーは選択肢が多いほど、迷います。シンプルにすることで、選びやすくなったのです。さらに、このことで多くのモデルをサポートするために使っていた数百万ドルを節約できました。

ジョブズはナイキの社長からアドバイスを求められた時、こう答えました。
「ナイキの作る製品は世界最高です。あなた方が貪欲に追い求めているとても美しく魅力的な製品です。でも、一方でガラクタも作っています。ガラクタを作るのをやめて、いいモノに集中すればいいでしょう。」

4. Think Motion 動かし続ける

プロジェクトのスケジュールにはのんびりしたもの、きびしいもの、ゆったりしたもの、不可能なものがあります。プロジェクトをめちゃくちゃにする最も簡単な方法は、時間をたっぷり与えることです。

あらゆるものごとには最大限の効率で最高の結果が得られる「完璧」なスケジュールがあります。時間が十分にあると、人々は見直しをしたり、手を加えたり、再考したり、新たにメンバーを入れたり、よそから意見を求めたり、テストを実行したりします。

また、プロジェクトの初日からチームを動かすべきです。物事を動かし続けることによってのみ、チームは適度な集中力を保てるのです。

5. Think Iconic イメージを利用する

ボタンはひとつ。シンプルさの正式なシンボル「1」は疑いもなく、人間が発明したもっとも単純な数字です。単純だから子供でもわかるし、1から離れるほど、複雑になっていきます。それが理由でスティーブはiPhoneのボタンをひとつにすることに決めました。

iPhoneが登場する前のスマートフォンは、大量のボタンがついていて、覚える努力が必要でした。一方、ボタンを一つにすればシンプルさは努力を必要としません。

しかし、考えてみてください。当初、ユーザーがiPhoneでもっとも利用する機能は、インターネット、電話、iPodの3つでした。3はとても小さい数字で、設計の時にボタンを一つではなく3つにすればいいではないか、という考えが出てもおかしくありません。従来のスマートフォンと比べても、少ない数字です。

それでも3は1よりも多いのです。3つでもほぼ完璧な製品となったはずですが、アップルは「ほぼ」とは取引をしませんでした

6. Think Phrasal フレーズを決める

シンプルの世界において、商品のネーミングは良し悪しがもっとも表れるところです。「iPhone」という名前をつける企業もあれば「CASIO G’zOne COMMANDO」や「Sony DVP-SR200P/B」というような名前をつける企業もあります。

なんとiMacの当初の名前は「MacMan」で決まりそうでした。しかし著者は別案の「iMac」を提案しました。頭の「i」はMacがインターネットに接続できることを伝えており、individual(個人の)、imagination(想像力)という複数の意味もあります。

しかし残念ながらスティーブはMacManを気に入り、このiMacの案を却下しました。次の週、また提案する機会を与えられた著者は、それでも「iMac」を提案しました。それを見たスティーブは「うん、今週は嫌いではないな」と言ったそうです。そして最終的に、製品に印刷された名前を見て気に入り、「iMac」に決まりました。

アップルがつけた製品名は劇的な名前ではありませんが、信じられない量の感覚を生み出します。iPhone、iPod、iPhotoのように「i」のつく製品のあとに作られたため、アップルの製品であることが分かります。この名前からアップルを連想できることは、強力なパワーを持っていることの証明です。

一方、デルの製品のようなスパイロン、ヴォストロ、XPS、オプティプレックスなどのように新製品をラインナップに加えるたびに、ユーザーに認知してもらうことに苦労します。ユーザーだけでなく、社内でも。これは製品名同士に関連がなく、デルのブランドとも関連がないことから生まれています。

7. Think Casual カジュアルに話し合う

スティーブは巧みなプレゼンを嫌いました。3つの文章で言えることを、20枚のスライドで見せられると我慢できませんでした。彼にとって時間はそういう使い方を許さないほど貴重でした。

実際のところ、巧みなプレゼンを聞くと彼は、少しの事実しかないのにふくらませているのではないかと疑いました。アイディアそのものを考えるよりも、アイディアを見栄え良く飾ることに貴重な時間を使っているのではないかと。

形式ばったことで時間を使うのは無駄なことで、率直に意見をいいあうべきです。

8. Think Human 人間を中心にする

アップルは初代iPodの説明をするのに、5Gバイトのドライブを搭載した、重さ185グラムの音楽プレーヤーとは言いませんでした。シンプルに「1000曲をポケットに」と言っただけです。

2004年のビジネスウィーク誌で語ったスティーブのインタビューがあります。「プロセスによって効率を上げることはできる。しかし、イノベーションは人が廊下で出くわしたり、夜の10時半に電話をかけあったりすることから生まれるのだ。」

9. Think Skeptic 不可能を疑う

ある日、3日後に新聞に掲載する予定の広告についてアップルの弁護士からメールをもらい「問題がある」と言ってきました。代理店側の弁護士、そしてスティーブからはOKをもらっていました。

問題の広告は、新型PowerMacintoshの方が、インテルプロセッサ搭載の最速PCよりも性能がいいことを、テストの結果を示してアピールしたものでした。これでインテルから訴訟を起こされる可能性があると、職務として弁護士は伝えたのです。

そして著者がスティーブにこのことを伝えると、数分後にメールが届きました。

「弁護士などクソくらえ」

専門家の意見だからといって全てを受け入れるのではなく、判断材料として使うべきだということです。スティーブは自分のビジョンに忠実だし、自分の判断を信じていました。弁護士の意見を大いに尊重しても、弁護士がマーケティングのニュアンスまで汲み取ることや、ひとつの具体的判断に関しては考慮すべき、すべての事柄を知っていることを期待していなかったのです。

同僚や取引先がノーといった時に、あなたは額面どおりに受け取らない方がいいでしょう。かなりの場合でそれは、非常な努力が必要か、いつものやり方と違うか、とてもコストがかかるか、といった意味に過ぎないからです。

10. Think War 戦いを挑む

自分のアイディアを前進させる時には、チャンスは全て使わなければなりません。やりすぎてもいいくらいに。自制することなく、武器庫にある最も破壊力がありそうな武器だけを使うことが、自分のアイディアの生存率を高くします。

戦いを挑むのは「複雑さ」。複雑さと戦うときに、けっして互角でいいとは思ってはいけません。辛勝よりは圧勝の方がはるかに説得力をもちます。それは将来の戦いにも影響を及ぼします。

これまた、2004年のビジネスウィーク誌で語ったスティーブのインタビューがあります。
「ある問題を解決しようとして、最初に考え出した解決策がとても複雑だったとしよう。ほとんどの人はそこで考えるのをやめてしまう。だが、そこでやめずに考えつづけて、玉ねぎの皮をむくようにムダなものをそぎ落としていくと、とても洗練されたシンプルな解決策にたどり着くことがよくある。」

多くが陥るシンプルの罠

この本を読むまでは「シンプル」の意味を勘違いしていました。それはシンプルとは減らすことだけではなく、考えぬかれて削ぎ落とされてシンプルになるということです。あきらめずに、考え抜くということ。そしてそのためには妥協しない。ということ。この究極こそが「シンプル」と呼ぶべきものだと思いました。

このエントリーをはてなブックマークに追加

記事を書いている人

入江 慎吾 イリテク株式会社 代表
Web/iOSエンジニア。企画・デザイン・システム開発をワンストップで。
単なる制作ではなく、お客さまの一員となってともに考え、制作し、「攻めのIT投資」でビジネスを加速させます。

イリテクの最新記事をフォローしていただけると嬉しいです

  • follow us in feedly
    RSSで最新記事を取得

関連記事

SPONSER

SPONSOR

NEW ENTRIES
FACEBOOK
Twitter
CATEGORY
開発したWebサービス
RECRUIT
Webサービスを一緒に開発して頂けるPHPエンジニア募集!週1回のリモート勤務!